ホームページを作ろうと調べ始めると、まず出てくるのが費用の相場表です。ところが、開くページによって書いてある金額がまるで違います。数万円と書いてあるところもあれば、数百万円と書いてあるところもある。幅が広いだけで理由が書かれていないので、自分がどこに当てはまるのかが分かりません。

この記事では、その数字がどう決まっているのかを書きます。当メディアを運営する合同会社スネッケは、Web制作を本業にしています。相場を並べるのではなく、見積もりを作っている側から、金額が動く条件と動かない条件を説明します。

一人社長のためのAI活用ガイド(PDF・全40ページ)の表紙

LINE友だち限定/無料でお配りしています

一人社長のためのAI活用ガイド(PDF・全40ページ)

AIに「何を任せられて、何を任せてはいけないか」。

資料を見る

ホームページ制作の費用はいくらか

作り方によって、0円から数百万円まで変わります。ただし一人社長や小規模な会社の会社案内サイトに限れば、数万円から数十万円に収まることがほとんどです。

金額を決めているのは、次の3つです。

決めるもの費用への効き方
誰に頼むか自分で作れば制作費は0円。フリーランスや制作会社に頼むと数万円から数百万円
何ページ作るか増えた分だけ足し算になる
何のためのサイトか会社案内は安く、商品を売る仕組みが入ると大きく上がる

もう少し具体的な数字を出します。当社は初回制作費のみで税込55,000円を基本にしていて、実際にはほとんどの案件がこの基本料金の中に収まっています。ページ数が増えたり多言語に対応したりして動いた場合でも、この記事で挙げる実例は税込88,000円までです。

ただしこれは「省いている工程がある制作会社に頼んだ場合」の金額です。同じ会社案内サイトでも、設計から作り込む制作会社に頼めば数十万円から数百万円になります。どちらが正しいということはなく、自分に必要なものがどちらに入っているかで決まります。

ここから先で、この金額がどう決まっているのかを順に開いていきます。

相場表の金額に、なぜここまで幅があるのか

相場の幅は、情報が足りないから広いのではありません。依頼先・規模・目的という3つの軸の掛け算になっているからです。実際の見積もりは、ここに原稿や素材を誰が用意するか、多言語にするかといった条件が加わって決まります。

検索して出てくる相場表は、たいてい3種類に分かれています。誰に頼むかで分ける「依頼先別」、何ページ作るかで分ける「規模別」、何のためのサイトかで分ける「目的別」です。

この3つは独立していません。掛け算になります。制作会社に頼む場合でも、5ページの会社案内と、商品を売るためのサイトでは金額がまったく違います。だから相場表の幅は広くなります。

つまり自分の金額を知りたいなら、この3つを自分の条件で固定するしかありません。逆に言えば、固定してしまえば金額はそれほど動きません。この記事の後半では、実際にどこで動いたかを金額付きで並べます。

もう1つ、相場表に書かれない事情があります。同じ「制作会社」でも、営業担当を置いている会社と、社長がそのまま制作している会社では、同じサイトを作っても金額が変わります。人件費がそのまま金額に乗るからです。

だから相場表は「世の中にはこのくらいの幅がある」という地図としては使えますが、自分の見積もりを予想する道具にはなりません。

誰に頼むかで、いくら変わるか

まず一番大きな変数から見ます。依頼先は大きく3つです。

依頼先制作費の目安向いている場合
自分で作る0円〜(ツール代のみ)自分の時間を使える。まず小さく始めたい
フリーランス数万円〜数十万円予算を抑えたい。一人の制作者に続けて相談したい
制作会社数万円〜数百万円本業に時間を使いたい。公開まで任せたい

自分で作る場合、制作費そのものはかかりません。かかるのはサーバーとドメインの費用、そして自分の時間です。この「自分の時間」を金額に換算していないことが多く、あとで一番効いてきます。

フリーランスは制作会社より安いことが多い一方、対応の幅は人によって大きく違います。制作会社は数万円から数百万円まで幅がありますが、価格が低い場合は対応する範囲が絞られていることが多いです。それ自体は悪いことではなく、絞られた部分が自分に必要かどうかが判断の軸になります。

編集部の場合は、初回制作費のみで税込55,000円

立場を隠さずに書きます。スネッケの格安サイト制作は、初回の制作費のみで税込55,000円、月額の保守費用は設けていません。この記事に出てくる当社の料金は、すべて税込です。

  • 料金内で対応するもの
    サーバー・ドメインの取得代行、メールアドレスの発行、公開時の設定代行、SSLの対応、初回ヒアリング時の電話相談、初回デザイン用の画像素材とテキストのたたき台、フォーム1つ
  • 別途かかるもの
    サーバー会社・ドメイン会社へ支払う利用料(実費。当社は上乗せしません)

この金額でできる理由は単純で、省いている工程があるからです。制作の工程を定型化し、実績のあるテーマをベースにしています。通常の制作では作るワイヤーフレームのような設計資料も省いています。設計資料からじっくり作る進め方が必要な案件には向きません。

支払いの形そのもの、つまり買い切りにするか月額のサービスにするかで迷っている場合は、別の記事で整理しています。

ページ数でも、サイトの目的でも変わる

依頼先が決まっても、まだ2つ変数が残っています。ページ数と、何のためのサイトかです。

ページ数は分かりやすく、増えた分だけ足し算になります。当社は6ページ前後を標準にしていて、追加するページの内容に応じて見積もります。会社案内であれば、会社概要・事業内容・お問い合わせ・トップページで足りることが多く、そこに実績や代表挨拶を足すかどうかで前後します。

サイトの目的は、金額の桁を変えます。

サイトの種類中身費用の傾向
会社案内・名刺代わりページを見せるだけ最も安い
問い合わせを増やすフォームと導線の設計が要る中間
商品を売る(EC)決済・在庫・会員の仕組み大きく上がる

決済や会員登録のような仕組みが加わると、情報を見せるだけのサイトより費用が大きく上がります。ページを見せるサイトと、お金が動くサイトは別物だと考えてください。

この記事で挙げる編集部の実例は、会社案内を中心とした小規模なコーポレートサイトです。ECサイトの制作実績にもとづく金額は持っていないので、この記事では扱いません。

何にお金がかかっているのか

ホームページの制作費は材料費ではなく、ほぼすべてが人の作業時間に対する費用です。ここを押さえておくと、見積もりの読み方が変わります。

工程何をしているか発注側で肩代わりできるか
設計ページ構成と導線を決める一部できる(参考サイトを出す)
デザイン配色・レイアウトを作るできない
実装ブラウザで動く形にするできない
原稿各ページの文章を書くできる
素材写真やロゴを用意するできる

右端の列が、この記事でいちばん実用的なところです。原稿と素材の作成が見積もりに含まれている場合、自分で用意すればその分の金額と期間を抑えられます。一方でデザインと実装は肩代わりできません。ここの工数を削りすぎると、仕上がりや動作確認が足りなくなります。

サイトを動かす仕組み(CMS)にWordPressを使うかどうかでも費用は変わります。WordPress自体の話は、別の記事で扱っています。

実際の見積もりは、何でいくら動いたか

スネッケの実際の案件で金額が動いた理由は、ページ数、多言語対応、標準機能では作れない要望、リピートの割引、そして既存のサイトを流用できるかどうかでした。この5つ以外の理由で動いたことは、ほとんどありません。

税込55,000円を基準に、実際にどこへ着地したかを並べます。社名は出せないので、業種と規模で書きます。

業種・規模着地した金額動いた理由
教育系(6ページ)税込55,000円動かず。9ページの構想を6ページに整理
一般財団法人(8ページ)税込88,000円ページ数の増加
建設業(中国語版を追加)税込82,500円多言語対応
コンサル業(英語版を追加)税込82,500円多言語対応
アニメーション制作(6ページ)税込69,300円トップの演出とメンバー紹介欄の追加
ブランド運営(6ページ)税込68,750円SNS連携と指定フォントの適用

多言語対応がいちばん大きく動く理由は単純で、同じサイトをもう1つ作るのに近いからです。ページを足す場合の金額は、そのページに何を載せるかで変わります。見積書では、基本料金に何ページ分が含まれているかを確認してください。

逆に、標準より安くなる場合もあります。グループ2社目のサイトは2回目の割引が入って税込58,300円、廃業した会社のサイトを新法人向けに作り替えた案件は、中身をゼロから作らないため税込44,000円でした。

実際には、動かなかったケースの方が多い

金額が動く話ばかりすると身構えてしまうので、動かなかった例も書きます。こちらの方が件数としては多いのが実情です。

  • デザインの方向性で顧客が迷った案件。「デザインの方向性から作り直すなら追加で税込33,000円、色味や写真や文言の調整なら追加なし」と先に2つに分けて提示したところ、出てきた8項目はすべて調整に収まり、追加費用は発生しませんでした。
  • 先ほどの表に出したアニメーション制作の案件では、有料と伝えた4項目のうち3項目を顧客が見送りました。見送った3項目分の費用は発生していません。表の金額は、採用された2項目だけが乗った結果です。
  • 教育系の案件では、当初9ページの構想を打ち合わせで6ページにまとめ、基本料金のまま着地しました。
  • 求人専用のフォームを別途の見積もりとして提示しましたが、一般の問い合わせと共通で足りると判断され、発生しませんでした。

つまり「有料です」と言われた項目を全部払う必要はありません。見積もりが出てきたら、それぞれが自分にとって必要かを1つずつ判断できます。逆に、内訳や追加の条件を判断できる形で示してこない相手は、比較の対象から外すことも考えてください。

見積もりを比べるときに、どこを見るか

複数の会社から見積もりを取るのは正しい進め方です。ただ、取り方を間違えると比べられない紙が3枚集まるだけになります。

まず、同じ条件を伝える

会社ごとに違う条件で見積もると、金額の差が「価格の差」なのか「作る範囲の差」なのか分からなくなります。最低限、次の4つは同じ内容で伝えてください。

  • ページ数と、それぞれのページに何を載せたいか
  • サイトの目的(会社案内なのか、問い合わせを増やしたいのか、商品を売るのか)
  • 原稿と写真を自分で用意できるかどうか
  • 公開したい時期

特に抜けやすいのが3つ目です。原稿と写真を誰が用意するかで、同じページ数でも金額は変わります。

金額より先に、区切り方を見る

見積もりを受け取ったら、総額より先に見るところがあります。

  • 「一式」で終わっていないか
    「ホームページ制作一式 ◯◯円」だけの見積もりは、何が入っているかが分かりません。あとから「それは含まれていません」となる余地が残ります。
  • 含まれないものが書いてあるか
    含まれるものを並べる見積もりは多い一方で、含まれないものまで書いてある見積もりは多くありません。書いてあれば、それだけ後の認識ズレが減ります。
  • 追加が発生する条件が書いてあるか
    「ページを追加した場合」「修正が3回目になった場合」がいくらかを、先に確認してください。
  • 公開後にかかるものが書いてあるか
    サーバー代・ドメイン代・保守費用が制作費と分けて書いてあるかどうかです。

実際に、こちらが有料の項目を伝えたあとで「最終的にいくらになるのですか」と改めて聞かれたことがあります。基本料金だけが記憶に残るのは自然なことなので、合計をその都度確認するのは、発注側として正しい動きです。

どこに頼むかを決めるときに、見るところ

金額が近い会社が2社並んだとき、何で決めるかという話です。制作している側から見て、あとで効いてくるのは次の4つです。

  • 自分の業種に近い実績があるか
    同じ規模・同じ業種のサイトを作ったことがあるかどうかで、打ち合わせの手間が変わります。ゼロから説明しなくて済むぶん、こちらの負担も減ります。
  • 連絡手段と、返信の速さ
    制作は往復の作業です。メールだけの会社と、電話でも話せる会社では、詰まったときの解消速度が違います。
  • 公開したあとのことが書いてあるか
    納品後の修正がいくらか、更新は誰がやるのか。ここに触れていない会社は、公開した時点で関係が終わる前提かもしれません。
  • サーバーとドメインを誰の名義で契約するか
    ここは必ず聞いてください。理由は後の章で書きます。

逆に、決め手にしなくていいものもあります。会社の規模や、事務所がどこにあるかです。実際のやり取りは画面越しに進むので、近いから早いということはあまりありません。

「これも入っていると思っていた」が起きる場所

金額そのものより、あとで揉めやすいのはこちらです。実際に問い合わせが来た内容から挙げます。

  • 納品後の修正・更新
    いちばん多い誤解です。月額の保守費用を取らない会社の場合、公開後の変更は誤字の訂正でも別途になることがあります。
  • 修正の回数
    「修正2回まで」と決まっていることが多く、3回目から有料になります。
  • 打ち合わせの回数
    デザインの方向性を相談する打ち合わせは、料金に含まれないことがあります。
  • 公開後の集客
    公開すれば検索で見つかるわけではありません。検索エンジンへの登録や対策は、制作とは別の作業です。
  • メールが届かない問題
    フォームから送信できるところまでが制作の範囲で、受け取った側で迷惑メールに入る問題は別の対応になります。
  • 画像とロゴ
    用意された素材を配置するのは料金内でも、オリジナルの画像制作やロゴのデザインは別料金が普通です。

最後にもう1つ、意外に多いものがあります。顧客が「この画像を使ってほしい」と送ってきたURLが、有料の素材サイトだったケースです。無料素材サイトの広告枠から有料サイトへ移動していたため、本人が有料だと気づいていませんでした。指定する前に、そのサイトが本当に無料かを確認してください。

「公開したのに検索に出てこない」は問い合わせとして繰り返し来るので、別の記事で原因と確認手順をまとめています。

制作費以外に、毎年かかるお金

制作費は一度きりですが、サイトを持ち続けるかぎり毎年かかるものがあります。金額は当社が実際に案内している水準です。なおサーバー会社やドメイン会社の料金は、税込で表示している会社と税別で表示している会社があります。申し込む前に、その画面の表示を確認してください。

項目年額の目安備考
レンタルサーバー6,000円〜13,000円プランとキャンペーンで変動
ドメイン(.jp)1,300円前後手数料込み
ドメイン(.co.jp)4,600円〜5,000円法人専用。1社1つ
WordPressテーマ0円〜無料・買い切り・年額制の3種類がある

サーバーとドメインを足すと、ドメインが.jpなら年7,300円から14,300円ほど、.co.jpなら年10,600円から18,000円ほどになります。相場表に出てくる「月額の保守費用」とは別物なので、混ぜないでください。

WordPressのテーマは、無料のものを使えば費用はかかりません。有料のものは、一度買えば済む買い切り制と、毎年ライセンス費用がかかる年額制に分かれます。金額もテーマによってかなり違います。年額制のものは、支払いを止めると更新を受け取れなくなることがあります。どの形式のテーマを使うのかは、制作を依頼する時点で確認しておいてください。

相場表に載らない2つの落とし穴

  • 新しい種類のドメインは、初年度の価格と更新価格が別
    初年度が数百円でも、2年目から数千円になることがあります。当社では申込画面の実額を確認してから案内する運用にしています。契約前に「更新時いくらか」を必ず見てください。
  • 有料SSLの誤購入
    サーバーの管理画面には有料SSL(年22,000円台から)の購入メニューがあります。多くのサイトは無料SSLで足りるので、必要かどうかを確認せずに買わないでください。

月額の保守費用は、必ずかかるものではない

相場表を見ていると、制作費とセットで月額の保守費用が当たり前のように並んでいます。ただ、保守料を設けない会社もあります。スネッケがそうです。

その代わり、自分で更新できない場合はスポットで依頼する形になります。当社の場合は1回あたり税込11,000円で、事前のバックアップ、更新作業、全ページの表示確認とフォームの送信テスト、問題が起きた場合の切り戻しまでを行っています。当社でスポット更新を依頼される頻度は、半年に1回程度が中心です。

どちらが得かは、月額の金額とスポットの金額、そして更新の頻度で決まります。年間の合計で比べてください。サーバーとドメインの選び方そのものは、別の記事で扱っています。

高くつくパターンと、安くするためにできること

安く見えて、高くつくパターン

編集部が制作の相談を受けていて、繰り返し見てきた形が3つあります。

  • ほとんど更新しないのに、月額のサービスを払い続ける
    取引先向けの会社案内のように、年に数回しか触らないサイトもあります。この場合、月額の合計が制作費を追い越していきます。
  • 自分で作りかけて、途中で止まる
    相談に来られる方の中には、ここで止まっている方がいます。かけた時間が戻らないうえ、途中まで作ったものをそのまま活かせるとはかぎりません。
  • サイバー攻撃を受け、サイトが改ざんされる
    これは実際に起きています。復旧の費用は当社の実績で、税込9,350円と税込22,000円でした。金額としては大きくありませんが、その間サイトは正常に表示されず、検索結果への表示にも影響が出ることがあります。なりすましメールなど無闇矢鱈に開かず、WordPressの場合はセキュリティプラグインなど導入し万全な体制を取る必要があります。

3つ目は防ぎようがあります。自身のセキュリティリテラシーを高め、サーバーのセキュリティオプションの導入や、WordPressの場合は公開したあとも適切に更新を実施する。万が一に備え定期的なバックアップをトリましょう。自身で対応が難しい場合はあらかじめ業者に依頼しましょう。

発注側でできる、確実に効くこと

  • 原稿を自分で書く
    各ページの文章が揃っていると、制作は目に見えて早く進みます。完璧である必要はなく、伝えたいことが書いてあれば十分です。
  • 写真を「Webに載る前提」で用意する
    スマホで撮った数枚だけだと、同じ写真を何箇所も使い回すことになります。「なんとなく安っぽい」の正体が、デザインではなく素材の不足だったケースが実際にありました。
  • 参考サイトを2〜3件、理由付きで出す
    URLだけでなく「どこが良いか」「こうはしたくない」まで言葉にしてください。ここが曖昧なまま進むと、作り直しになります。
  • ページを増やす前に、まとめられないか考える
    3つの事業を1ページにまとめて基本料金に収めた例があります。
  • 修正はまとめて出す
    思いついた順に小出しにすると、決められた修正回数を早く使い切ります。

逆に、ここをケチると後で効く

  • サーバーとドメインの自動更新の登録
    これを忘れると契約が切れ、サイトだけでなくメールも止まります。当社が納品時に最も強く伝えている項目です。
  • ドメインの名義
    制作会社の名義で取得されていると、あとで別の会社に移りたくなったときに動けなくなります。必ず自分(自社)名義で契約してください。
  • フォームの通知先メールアドレス
    古いドメインのアドレスを通知先にしたままそのドメインを手放すと、問い合わせが届かなくなります。

その費用は、経費で落とせるのか

事業に関わるものであれば経費として落とせるでしょう。ただし、サイトの目的や機能(通常の会社紹介か、ECサイトや会員管理などのシステム付きか)によって、その年度に全額経費にするか、固定資産(ソフトウェアなど)として数年間に分けて落とすかが変わります。

ここは編集部が調べていて、いちばん意外だったところです。

ホームページの制作費用そのものの取り扱いを定めた項目は、国税庁のタックスアンサーにも質疑応答事例にも見当たりませんでした。

「ホームページ制作費は広告宣伝費として一括で経費にできる」と説明する記事をよく見かけます。ただ編集部が確認した範囲では、質疑応答事例の目次に「ホームページ」を含む項目がなく、タックスアンサーにも該当するものがありませんでした。そう書かれていることと、公的に定められていることは別だ、ということです。念のため税理士に相談しましょう。

ソフトウエア一般については、扱いが公表されている

一方で、ソフトウエア一般については、資産としての区分と耐用年数が公表されています。ホームページについて定めたものではありませんが、サイトに仕組みを組み込んだ場合に関わってくる部分です。

ソフトウエアは、減価償却資産(無形固定資産)に該当します。(中略)耐用年数は、複写して販売するための原本または研究開発用のものについては、3年、その他のものについては、5年です。

国税庁 タックスアンサー No.5461「ソフトウエアの取得価額と耐用年数」

出典:国税庁 タックスアンサー No.5461「ソフトウエアの取得価額と耐用年数」(令和7年4月1日現在法令等)

つまり、単純なページだけのサイトなのか、仕組みが組み込まれているのかで扱いが変わりうるということです。どちらに当たるかは、個別の中身を見ないと判断できません。

なお、一定の金額を下回る資産についての特例もありますが、適用できる期間が決められているものがあります。使えるかどうかは、その年の最新の情報で確認してください。

編集部は税理士ではないので、ここから先には踏み込みません。勘定科目をどうするか、資産に計上するかどうかは、自分の会社の状況を見てもらったうえで税理士に判断してもらってください。

役員報酬を決める記事の中で、一人法人が税理士をつける判断についても書いています。

まとめ

相場表の幅は、依頼先・規模・目的の3つを掛け合わせた結果です。3つを自分の条件で固定すれば、金額はそれほど動きません。当社の場合も、ほとんどの案件は基本料金の税込55,000円の中に収まっています。

  • 金額が上がる主な理由はページ数・多言語対応・標準機能で作れない要望。逆に、リピートや既存サイトの流用で安くなることもある
  • 揉めやすいのは金額より「入っていると思っていた」の部分。納品後の修正・修正回数・打ち合わせ・公開後の集客
  • 毎年かかるのはサーバーとドメインで、年6,000円から13,000円ほど。月額の保守費用は必ずかかるものではない
  • 原稿と写真を自分で用意するのが、いちばん確実に効く
  • ドメインは自分名義で。自動更新の登録を忘れない

見積もりを受け取ったら、金額の大きさより「何が含まれていて、何が含まれていないか」を先に見てください。そこがはっきり書かれている見積もりほど、あとから認識のズレが起きにくくなります。

合同会社スネッケの格安Webサイト制作。月々払わない、ホームページは買い切りで55,000円(税込)

当メディアを運営する合同会社スネッケも、格安Webサイト制作を行っています。この記事で書いた初回制作費のみ・月額保守なしの形で、サーバーとドメインの取得代行から公開までを対応しています(条件はサービス公式ページでご確認ください)。

※ サーバー会社・ドメイン会社へ支払う利用料は、別途お客様のご負担となります(当社が上乗せすることはありません)。年額の目安は本文の「制作費以外に、毎年かかるお金」をご覧ください。

この記事を書いた人

ミニマル社長
ミニマル社長 編集部💬LINEで新着記事を受け取る

「経営を、もっとシンプルに。」を掲げるミニマル社長の編集部です。運営は合同会社スネッケ(2022年設立)。起業当初は代表がひとりで立ち上げ、いまはWebサイト制作を本業に、SEO・広告などのWebマーケティング全般、近年はAIの活用まで実務で扱っています。基本的な知識や情報を整理して伝えるだけでなく、自分たちが実際に使ってみて分かったこと、つまずいたこと、その上で何を選んだのかまで、できるだけそのまま書いていきます。

メディアについて