ひとり社長や少人数の事業者にとって、PC前の時間は貴重です。メール、チャット、会計、Web更新とツールを行き来するなかで、「ショートカットを思い出す」「アイコンを探す」といった小さな手間が積み重なりやすいのも現実です。
本記事では、配信者向けガジェットとして知られるElgatoのStream Deck(LCD付きのショートカットキーパッド)が、ビジネス実務でどこまで効くかを、編集部長の体験を交えて整理します。導入の判断材料として、向き・不向きもあわせて書き分けます。
※本記事の製品仕様・価格は2026年4月時点の一般情報です。型番・OS要件・価格はElgato公式などで最新をご確認ください。
※この記事は広告プロモーションを含みます。
Elgatoの『Stream Deck』とは?
Stream Deckは、物理キーに「アプリ起動」「ホットキー」「複数操作の連続実行(Multi Actions)」などを割り当てられるデバイスです。公式ではSmart Profiles(前面のアプリに合わせてボタン配置を切り替える機能)や、Adobe(イラストレーター、フォトショップ)Zoom・Teams向けのプラグイン利用も案内されています。
なぜひとり社長にStream Deckがおすすめなのか?
なぜひとり社長にStream Deckがおすすめなのか?2つポイントをご紹介します。
「探す・思い出す」手間を減らしやすい
キーにアイコン画像を表示できるため、何のボタンか一目で分かるのが大きな利点です。キーボードショートカットを暗記しなくても、よく使う操作を手元に固定できます。もちろん万能ではなく、設定の手間や据え置き前提などトレードオフは後述します。
複数ステップをワンタッチにまとめられる
Multi Actionsを使うと、複数のアクションを1キーで順に実行できます。たとえば「ブラウザで特定のURLを開く」「よく使うフォルダを開く」といった定型的な手順をボタン1つにまとめられます。
セキュリティの観点から、パスワードの自動入力や機密情報の平文貼り付けをマクロに含める運用はおすすめしません。管理画面までは開き、認証は毎回手動で行う、といった切り分けが無難です。
【編集部長レビュー】実務で便利だった使い方8つ
以下は、編集部長が自費購入の機材で日々使っているなかで、「手が止まりにくくなった」と感じた使い方です。環境や習慣によって効き方は変わりますが、業務に直結しやすい順でまとめます。
1. よく使うアプリ・ツール・Webサイトを1キーで開く
仕事で必ず使うアプリ(メール、チャット、ブラウザ、会計・編集ツール)や、よく開く管理画面をキーに割り当てています。検索やブックマーク巡回の回数が減り、作業の時間を短縮します。
2. ワンボタンで複数のアプリ・サイトを一斉に開く(Multi Actions)
「メール + スプレッドシート + CMS + チャット」のように、開始時に必要な一連の画面を1キーでまとめて開いています。案件別に起動のセットを作れば、毎回同じ準備動作を繰り返さずに済みます。
3. メール・文章作成・サイト編集の定型文を割り当てる
問い合わせ返信、進行連絡、請求案内、編集時の定型コメントなどをテキスト入力に設定しています。打鍵量を減らせるだけでなく、表記ゆれや打ち間違いの抑制にもつながりやすいです。顧客やり取りごとに毎回同じ用なテンプレ文章を送る際は特に重宝します。
4. アプリごとにボタン配置を切り替える(Smart Profiles)
編集中は編集ソフト用、ブラウザが最前面のときはブックマークやWebツール用——といったプロファイルの切り替えは、集中の切れ目を減らしやすいです。Elgato公式でも、開いているアプリに応じたレイアウト切替を製品説明の中心に置いています。
5. カラーチェッカープラグインを配置して確認を短縮
画像やバナー制作時に、色確認系のアクションをキーに置いています。デザイン作業で別ツールを探して開く手間が減り、確認フローを一定にしやすくなります(利用プラグインの仕様は都度確認が必要です)。
6. ボタンのアイコンを自由に設定して迷いを減らす
キーごとに用途がひと目で分かるよう、独自アイコンや色分けを設定しています。テキストだけで管理するより視認性が上がり、押し間違いを減らしやすくなります。仕事用の無機質な並びだけでなく、好きなキャラクターやブランドカラー、季節の雰囲気に合わせてレイアウトを整えると、デスクに座るときの気分が少し上がるのも正直なところです。長く同じ環境で作業するひとり社長ほど、「見た目のちょっとした楽しさ」が続けやすさにつながることがあります。
7. 時計・CPU・メモリ使用量などを常時表示する
時計やPCの状態(CPU・メモリ使用量など)を表示しておくと、作業中に別ウィンドウを開かずに状況を確認できます。とくに重い処理中の待ち時間判断や、会議前のPC負荷チェックに便利です。
8. オンライン会議(Zoom / Teams)の操作を手元で完結
公式プラグインを使うと、ミュート、カメラ、画面共有などを物理キーで操作しやすくなります。会議中にマウスでUIを探す回数が減ると、進行や相手への聞き取りに意識を残しやすい、という運用上のメリットはあります(個人の感じ方には差があります)。
Stream Deckが向いている人・向かない人
Stream Deckはラインナップが複数あり(15キー版、XL、Stream Deck + など)、価格帯も幅があります。実売価格はモデル・販売店・キャンペーンで変わるため、購入前に公式または希望の店舗で確認してください。
向いている人
- 定型文の送信や、同じ手順の起動が日に何度もある
- 複数アプリを切り替えながら作業し、ショートカットの暗記が負担になっている
- オンライン会議の操作を手元で素早くしたい
- デスクに据え置きでき、設定に少し時間をかけられる
まとめ:導入の判断は「毎日の繰り返し作業」から
Stream Deckは、いわば自分専用の業務用リモコンです。よく使うアプリやサイト、定型文、会議操作などをキーにまとめられるので、「毎日同じ手順を何度も踏んでいる」ひとり社長ほど、時間の短縮や押し間違いの減少を感じやすいでしょう。一方で、本体代と初期設定の手間はかかり、デスクに置いて使う前提でもあります。まずは「ボタン1つにまとめたい操作が、今日も明日も続くか」を見極めてから、購入を検討すると失敗が少ないです。
まず紙に「1日5回以上やっているPC操作」を書き出し、Stream Deckでボタン化できそうなものが10個以上あれば、導入を検討する価値はあります。
